SONYのミラーレスが最高すぎるので、本格的にマウント乗り換えを検討している方向けに1本あれば何でも撮れる標準ズームレンズについて。
ミラーレスカメラとしてのシェアは、2018年時点でまだ3位なのですが実力的には間違いなくNo.1と言われるSONY。
※2018年の累計販売台数を基に集計したBCN AWARD 2019より(一眼レフ・ミラーレスともに3位)
特に瞳AFなんてとんでもない技術革新で、歴代のカメラマンが欲してやまなかったもの。FPSゲームで言うとオートエイムのチート使ってるようなもんです。
動画にも強い機種が多く、写真・映像のどちらも撮る方は標準ズームレンズ(24-70mm)を1本持っておくとかなり幸せになれます。
TAMRON(タムロン) 28-75mm F/2.8 Di III RXD(Model A036)
このレンズ、2018年5月24日に発売されて以来かなり売れてるらしく、未だに結構品薄…。
タムロンならではの柔らかいボケと最新設計による高解像力で、純正の大三元レンズに遜色ないスペックを持ちながら、ほぼ半額で買えてしまうのはすごすぎます。
ただ安いだけではなく、SONYのミラーレスが持つ主要機能にはほぼ対応していて、描写や逆光性能なんかも十分実用的なレベルです。
巷では「タムロンが本気出して作ったレンズ」と呼ばれていて、安いレンズ作ってるメーカーという今までの印象を塗り替えてしまうほど素晴らしいレンズ。
対応している主要機能はこちら
- ファストハイブリットAF
- 瞳AF
- ダイレクトマニュアルフォーカス(DMF)
- カメラ内レンズ補正(周辺光量、倍率色収差、歪曲収差)
- カメラによるレンズ本体ファームウェアアップデート
下の動画では人の顔を検知して追従する様子が記録されていますが、しっかり認識するし食いつきが良いという印象です。
動画でこの性能なんだからスチール撮影ではさらなるパワーを発揮してくれることでしょう。
Amazonやヨドバシカメラ、ビッグカメラなどで買うのもいいですがカメラのキタムラのネットショップが結構安く手に入る印象。(その時々で値段は変わりますが)
入荷待ちとかも結構あるので在庫見つけたらとりあえず抑えてしまいましょう。
TAMRON 28-75mm焦点距離や主なスペック
通常の大三元レンズと比べて「28-75mm」という聞き慣れない焦点距離を持つタムロンの『28-75mm F2.8 Di III RXD』ですが、広角は少し狭く、望遠は少しだけ遠くまで写せます。
一般的な標準ズーム(24-70mm)と比べて4mmの焦点距離差が気になる人もいるかもしれませんが、個人的には28mmも24mmも大差ないと思っています。
それにこのレンズ、広角28mm時には最短撮影距離0.19mというとんでもないスペックを持っているので4mmの焦点距離が気にならなくレベルのステータス持ち。純正のGMレンズより寄れるのでそこだけ見ると常用レンズとしてはほぼ完璧です。
ひとつだけ残念なのはインナーズームじゃないこと。ズーム時には全長が若干伸びます。
焦点距離 | 28-75mm |
F値 | F2.8固定 |
最小絞り | F22 |
レンズ構成 | 12群15枚(内LDレンズ1枚、XLDレンズ1枚) |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最短撮影距離(広角) | 0.19m (レンズ先端から5.7cm) |
最短撮影距離(望遠) | 0.39m |
最大撮影倍率(広角) | 1:2.9 |
最大撮影倍率(望遠) | 1:4 |
フィルター径 | Φ67mm |
最大径×長さ | Φ73mm×117.8mm |
AF駆動 | RXD(Rapid eXtra-silent stepping Drive) |
防滴・防塵 | 簡易防滴構造・レンズ前面のフッ素防汚コート |
逆光耐性・コーティング | BBAR(Broad-Band Anti-Reflection)コーティング |
重量 | 550g |
いやいやいや、すごいよタムロン。すごすぎですよ。
これだけゴージャスな性能を持ちながら重量は550g、価格も10万円前後に抑えるなんて。SIGMAのArtシリーズなんて1kg〜がデフォルトですよ?
望遠で0.39mまで寄れるのもかなりすごいですよね。
SONYのミラーレス持っていて在庫があったら絶対に買うべき超オススメレンズです。
※もちろん、予算に余裕あるならGMレンズ買ったほうが良いとは思いますが
SONY FE24-70 F2.8GM SEL2470GM(大三元レンズ)
大本命の登場。SONYのミラーレスといえばこれ、とりあえず無心で買っとけの大三元レンズ(標準ズーム)です。
もう性能に関しては言わずもがなの部分が大きいのですが、メーカー純正レンズならではの安定性と適合力。サードパーティーも遜色ない性能を発揮してくれはするのですが、長く使えば使うほど安定性・信頼性という意味では大きく差が出てきます。
特にミラーレスで動画撮影する方はAFの性能差が顕著に現れることを実感しているはずです。その代わりめっちゃ高いですけど。
焦点距離 | 24-70mm(インナーズーム) |
F値(開放) | F2.8(固定) |
最小絞り | F22 |
レンズ構成(群-枚) | 13群18枚 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.38m |
最大撮影倍率 | 0.24倍 |
フィルター径 | 82mm |
最大径×長さ | 87.6mm x 136mm |
AF駆動 | ダイレクトドライブSSM(DDSSM) |
重量 | 886g |
引用元: SEL2470GM主な仕様
タムロンの28-75 Di Ⅲと比較すると(するべきではないのはわかってる)タムロンがいかにコンパクトで高性能なレンズを作ったかが伺えますね。
このレンズのフィルター径82mmとなっていますが、80mm超えるとレンズフィルターの値段上がるし在庫ないし、そもそもメーカー作ってないしみたいなこと結構多いのでこの辺は注意が必要ですね。
ただ、大口径の標準ズームレンズ(Eマウント)では間違いなく最高峰のレンズなので、一生使う相棒としては最適な一本です。
ソニー SONY ズームレンズ FE 24-70mm F2.8 GM Eマウント35mmフルサイズ対応 SEL2470GM
SEL2470Z Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
いわゆる「小三元」と呼ばれるズームレンズのひとつ。
※小三元 = F4.0固定でズームができるレンズの総称。「大三元」はF2.8固定でズームができる
とりあえず標準ズーム1本で色々撮ったり旅行に持っていったりしたい! という要望に最適な標準ズームレンズです。
風景から人物まで万能にこなせて「ZEIZZ」の名に恥じないカールツァイスレンズならではの描写が特長。
純正ということもあり、AF性能も完璧ですし、使用していてストレスを感じることはほぼないはず。あるとすれば開放F値がF4.0なので暗いところに若干弱いくらい。
まあ最近のカメラ高感度強いのでISO上げてゴリ押しすればそこそこいい写真取れますが、やっぱりF2.8欲しいって人はタムロンの28-75か、20〜30万出してGMレンズを買いましょう。そう考えるとタムロンの功績ってめちゃくちゃ大きいですね…。
焦点距離 | 24-70mm |
F値(開放) | F4(固定) |
最小絞り | F22 |
レンズ構成(群-枚) | 10群12枚 |
絞り羽根 | 7枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.4m |
最大撮影倍率 | 0.20倍 |
フィルター径 | 67mm |
最大径×長さ | 73mm x 94.5mm |
AF駆動 | 静音AF |
重量 | 約426g |
引用元: SEL2470Z 主な仕様
ソニー SONY ズームレンズ Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS Eマウント35mmフルサイズ対応 SEL2470Z
SIGMA Art 24-70mm F2.8 DG OS HSM
圧倒的描写力を誇るSIGMAのArtシリーズ。ときどき「描写しすぎでは?」と思うほどカリッカリに再現してくれます。
1kg近い重量を差し引けばF2.8の明るさボケ味、超高解像・高速AFが手に入りSIGMAならではの表現ができる世界に飛び込めます。
ただし、こちらEマウントは販売されていないので、別途マウントアダプター(純正)を買う必要があります。(マウント交換サービスでもEマウントは対応していなかった…)
Canon純正のEFマウントレンズも使えるようになるので、Canonユーザーの方は一本持っていても良いかもしれません。
これによって画質が落ちるとかはありませんが、若干AFが遅くなります。
あと、SIGMAさん頻繁にファームウェアアップデート行っているのでなんと瞳AF使えるそうです。
https://www.sigma-global.com/jp/download/lenses/firmware/
焦点距離 | 24-70mm |
F値(開放) | F2.8(固定) |
最小絞り | F22 |
レンズ構成(群-枚) | 14群19枚 |
絞り羽根 | 9枚 (円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.37m |
最大撮影倍率 | 1:4.8 |
フィルター径 | φ82㎜ |
最大径×長さ | φ88㎜ × 107.6㎜ |
AF駆動 | フルタイムマニュアルAF |
重量 | 1,020g |
引用元: 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art | プロダクト | レンズ | SIGMA GLOBAL VISION
14群19枚のレンズ構成とか本当にどうなってるんだというくらいすごい描写力。
色々忘れて単純に画質・描写性能だけを追い求めるならArtレンズは神です。
まとめ | SONY Eマウントの標準ズームはレンズの選択肢が少ないけど、高性能な1本が見つかる
ミラーレス一眼におけるSONYの市場シェア率がまだ小さいこともあるのか、CanonやNikonと比べると標準ズームレンズの選択肢はまだ少ないと言えます。
※2019.03.21現在 マウントアダプター付けたSIGMA入れて4本(他にあったら教えてください)
ただ、タムロンの本気で作ったレンズを見る限り今後SONYがシェアを拡大してラインナップが増えることも予想されるので今後に期待ですね。
僕個人としてはタムロンの28-75mm F2.8 Di Ⅲ RXDを激プッシュしたいところですが、最後に簡単な性能比較だけしておきます。
性能/レンズの名称 | TAMRON 28-75mmF2.8Di Ⅲ RXD | SONY SEL2470GM | SONY SEL2470Z | SIGMA 24-70mm Art DG HSM |
---|---|---|---|---|
焦点距離 | 28-75mm | 24-70mm(インナーズーム) | 24-70mm | 24-70mm |
F値(開放) | F2.8 | F2.8 | F4.0 | F2.8 |
最小絞り | F22 | F22 | F22 | F22 |
レンズ構成(群-枚) | 12群15枚(内LDレンズ1枚、XLDレンズ1枚) | 13群18枚 | 10群12枚 | 14群19枚 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) | 9枚(円形絞り) | 7枚(円形絞り) | 9枚 (円形絞り) |
最短撮影距離 | 広角/0.19m 、望遠/0.39m | 0.38m | 0.4m | 0.37m |
最大撮影倍率 | 広角/1:2.9 望遠/ 1:4 | 0.24倍 | 0.20倍 | 1:4.8 |
フィルター径 | Φ67mm | 82mm | 67mm | φ82㎜ |
最大径×長さ | Φ73mm×117.8mm | 87.6mm x 136mm | 73mm x 94.5mm | φ88㎜ × 107.6㎜ |
AF駆動 | RXD(Rapid eXtra-silent stepping Drive) | ダイレクトドライブSSM(DDSSM) | 静音AF | フルタイムマニュアルAF |
重量 | 550g | 886g | 約426g | 1,020g |
価格 | 9万円前後 | 25万円前後 | 9万円前後 | 15万円前後(マウントアダプター込) |
ソニー SONY ズームレンズ FE 24-70mm F2.8 GM Eマウント35mmフルサイズ対応 SEL2470GM
ソニー SONY ズームレンズ Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS Eマウント35mmフルサイズ対応 SEL2470Z
性能や重量、金額のバランスを見ると個人的にはタムロン一択なのですが(瞳AF対応してるし)、もし仕事で使うことを考えると純正のGMレンズですかね。
ツァイスが良いとかSIGMAが良いとかあれば他でも良いかもしれません。
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